【週末独り言】
~地方議員として戦争の恐さを考える~
『大空に生きた若者たち』~遺品が語るあのころ~
筑前町 太刀洗平和記念館
先日、福岡・博多の友人の慶事に参加した帰り道、
ご縁があって寄ることになりました。
かつてこの地には、旧陸軍が東洋一を誇った大刀洗飛行場を中心とする一大軍都があり、歴史的な役割の中で大きく発展しました。しかし昭和20年(1945年)3月、米軍の大空襲により壊滅的な被害を受け、民間人を含む多くの尊い命が失われました。また、この飛行場は特攻隊の中継基地として、知覧などと同様、多くの若き特攻隊員たちの出撃を見送った場所でもあります。
特別展では特攻隊として、沖縄戦や本土防衛のために亡くなった、20歳前後の若者の写真・遺書が展示されていました。以前訪問した知覧の特攻平和記念館でも感じたことですが、「必ず死に至る特攻出撃」を前に、何故に彼らは屈託のない笑顔で写真におさまっているのか。そして父や母、兄弟、祖父母を守るため、「私が死んでも泣かないでください」「お父様、お母様に最初で最後の親孝行ができます」「(妹や弟に向けて)お父様、お母様の言うことを聞いて元気に生きてください」と綺麗な字で遺書を残す精神力があったのか。その気持ちを思うだけで、泣く気はなかったのですが、耐えられずに涙が止まりませんでした。
日本の平和を残してくれた先人達には感謝しかない。
今、国会では与党を中心に「防衛費を上げろ」「9条改正」などの勇ましい声が響く。ウクライナのニュースを見て、台湾有事や北海道侵攻の危機も否定できないからだといいます。そして、国民の7割が「防衛費増」に賛成だと。テレビやマスコミの情報は「国も変える」のだと痛感します。
しかし、ここ24年間、政治の場にいた私は不思議に思うのです。
実はこの間だけでも、アメリカのイラクへの先制攻撃、アフガニスタン侵攻、パキスタン紛争、コートジボワール内戦、ソマリア侵攻、シリア内戦など、数えるだけで28もの争いが世界にはありました。一般の方ならともかく、これを知らない政治家は余程のアホしかいない。要は今まで、「世界の争い」を西側メディアが詳細に報道しなかっただけです。
ウクライナ報道を見た瞬間、いきなり国威発揚なのか、「防衛費増」を叫び、挙句の果てには「憲法改正」もこの機会にと煽る。何かのキャンペーンのようです。まあ、それを国民の多くが望むなら民主主義だから仕方がない。地方議会の私も従います。
しかし、多くの国民は想像できていますか?
何処かの国との戦争に巻き込まれたら、
あなたの子供や孫も、死ぬという事を。
こういう事を書くと必ず、威勢の良い方が・・・「攻められたらどうする?」「お前は戦わないのか?」などと言う。
戦争を起こさない外交ができる政治とは何か。今、まだ言論も行動も規制されていない日本で「賢者の政治・国会議員・官僚」を見極める術とは。更には、国に苦言を呈すことのできない、外電垂れ流し情報ばかりのメディアとは何ぞや。
子供や孫が死ぬ前に、我々は考えなければなりません。
あなたが得ている情報、正しいですか。
何かの意図に流されているだけで、
もっと深く難しい政治の話、知る努力をしていますか?
かつての大本営発表然り…
『戦時に本当の情報は届かない』 至極名言
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