思えば遠くへ来たもんだ。
これが、今回の選挙に対する私の感想です。
「十年一昔」という言葉がありますが、皆様に支えて頂き、私は20年間も区議をさせて頂きました。この間、「行政主導」から「政治主導」への戦いに挑んできましたが。小学校の時と変わらず、クラスに男子が20人いれば、戦闘士5人、馴れ合い10人、日和見5人という構図。なかなか、改革派闘志が多数派になるのは難しい。人間は幾つになっても、どの職場にいっても、この黄金比率は変わらないですねえ。というわけで、台東区議会も先鋭的な改革は難しい環境です。寄らば大樹・・・人間は切ない生き物です。(苦笑)
思い起こせば、私が議員になった頃、自由党は国会議員30名程の小さな政党で。自民党学生部委員長時代から尊敬していた小沢一郎先生が率いる、政治に対する原理主義を貫く政党でした。そして、あれから20年弱、民主党など他の勢力と結集して「政治改革」を掲げて政権も取りましたが。結局は政権内の「官僚迎合・米国追従」の方達の力が強く、小沢の掲げる「政治主導・官僚改革」は頓挫したわけです。そして、真剣に日本の行政構造を再構築しようとした小沢は、霞が関首脳と米国の反感を買いました。世間的には小沢は「陸山会事件」で失脚したように、マスコミによって世の空気感は誘導されていますが。自民党の甘利事件や小渕事件と異なり、収賄の構成要件が皆無で、尚且つ政治資金規正法においても帳簿誤記に限られた疑義で秘書がいきなり逮捕という事態は法治国家としては異例。事のつまり、これは明らかに国家権力側に意図があって、自民党政治家と違う法的対応をされたという。まあ、ただ、この点に対して恨み節だけを述べていても仕方ないので。現場にいる我々はもちろん、小沢に関係の無い皆様も、「日本の本当の仕組み」を深く理解することが要諦かと。結局、いつの時代も「理想の政治」は「権力を貪る既得権層」との闘いなのです。
簡単に書けば・・・
国民と相思相愛とはいえなかったけど、自分の生きた「日本の政官の悪い部分」を変えようとした小沢が、その国民によって「真の目的」を理解されないまま、誤解され続けて失脚していったという。さて、この風景をずっと眺めてきた我々小沢一派、そして当の私は何を考えているのでしょう。古い仕組みを変えられない、官僚主導を変えられない、そんな政治に嫌気がさしているのか。あるいは、まともな民主主義国家に至らない日本政治に幻滅して、抜け殻のように適当に現場にいるのか。最近、自分自身で己の心中を冷静に分析してみると・・・。どうも、上記の両者とも、私の心の根と違う感覚、いや確信を覚えるのです。台東区議会6期目としての心境を素直に書けば。。。
「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」とまで高飛車で自己満足的な思いはありませんが。「臥薪嘗胆」、薪の上に寝て身を苦しめ、いつか会稽の恥を雪ごうと苦い胆を嘗めている日々です。
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